アメリカ国防総省において、CALSは、コストの削減、品質の向上、開発や業務の迅速化、情報管理の飛躍的向上といった競争力の強化に結びつくと考えられるようになった。すなわち、情報の電子化によって補給、保守、訓練等のロジスティックスのみではなく、兵器そのものの開発まで含んだライフサイクル全体の効率化へと展開していった。兵器マニュアルの保管スペースの削減とともに迅速な検索を可能にするだけでなく、電子化された技術文書と図面などを関連させることによって、「兵器の開発・製造」過程にまで一大革命を起こす可能性があると考えられたからである。図3−2のように、国防総省の重点課題はCALSにより改善され、国防上の効果の増大が図られると考えられていた。